言語クラスタリング法は,言語情報と予備実験により得られた人間の聴覚的な知 識(ルール)を用いてクラスタリングを行う.予備実験では,2.1節の 表1に示す7つの言語情報に対して,各言語情報が音声品質に与 える影響を調査した.予備実験の結果,モーラ数,モーラ位置,前音素環境,後 音素環境,アクセント型,アクセントの高低,中心音節の順に音声品質に与える 影響が少ないと分かった.よって本研究では,音声品質に与える影響の少ない順 に,言語情報の条件を緩和する.
言語情報の条件の緩和は,優先順位を付与したルールを用いて行う.本研究では, 全部で22個のルールを作成した.作成したルールを表7に示す.
優先順位 | 内容 |
1 | 言語情報の緩和なし |
2 | モーラ数を緩和 |
3 | モーラ位置を緩和 |
4 | モーラ数,モーラ位置を緩和 |
5 | 後音素環境(子音)を緩和 |
6 | モーラ数,モーラ位置,後音素環境(子音)を緩和 |
7 | 後音素環境を緩和 |
8 | モーラ数,モーラ位置,後音素環境を緩和 |
9 | 前音素環境を緩和 |
10 | モーラ数,モーラ位置,前音素環境を緩和 |
11 | モーラ数,モーラ位置,前後音素環境(子音)を緩和 |
12 | モーラ数,モーラ位置,前後音素環境を緩和 |
13 | アクセント型を緩和 |
14 | モーラ数,モーラ位置,アクセント型を緩和 |
15 | モーラ数,モーラ位置,後音素環境(子音),アクセント型を緩和 |
16 | モーラ数,モーラ位置,後音素環境,アクセント型を緩和 |
17 | モーラ数,モーラ位置,前音素環境,アクセント型を緩和 |
18 | モーラ数,モーラ位置,前後音素環境(子音),アクセント型を緩和 |
19 | モーラ数,モーラ位置,前後音素環境,アクセント型を緩和 |
20 | アクセントの高低を緩和 |
21 | モーラ数,モーラ位置,前後音素環境,アクセント型, |
アクセントの高低を緩和 | |
22 | error |