木に基づくクラスタリングを利用した合成音声は状態分けされた音節素片を基にして 音声を作成するため,1つの単語を合成する際に合成出来る組み合わせが多数存 在する.組み合わせによって,作成出来る合成音声の音質に大きな差が生じる事 から,本研究では5つの音声に対して各20通りの組み合わせを考慮し,それぞれ の音質の調査を行う.またその際に,クラスタリングにより共有された音節情報 の中でも,モーラ情報及び前後音素環境に対して,音節情報の緩和を行う.組み 合わせの例としてモーラ情報のみを緩和した際の例を5.4.1に,モーラ情報に加 えて前後音素環境も緩和した際の例を5.4.2に示す.