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解析手法

本研究ではpermutation capabilityを通信遅延として評価する.N×N光学オメガ 網においてpermutation capabilityを解析的に求めるため,ネットワークの各ス テージのスイッチを通るパスの最大数に注目する.各ステージのスイッチは2入 力2出力で構成されているため,各ステージのスイッチを通るパスの最大数を求 めるために以下の手法が適応できる.


  1. あるステージ $ m(0<m\le \lceil \frac{\log_2 N}{2} \rceil) $の各スイ ッチに入るパスの最大数を求めるために,前のステージ$ m-1$の各スイッ チに入るパスの最大数×2を行う.
  2. 再帰的にステップ1をくり返し,ステージ0まで行う.


ステージ0において各スイッチを通るパスの最大数は2であるので上記の1,2 においてステージ$ m$のスイッチを通るパスの最大数$ 2^m$が求められる.光学オ メガ網においてpermutationを実現するために1つの入力に対してそれぞれ1つ の出力が対応しているので,中央ステージ $ \lceil \frac{\log_2 N}{2} \rceil$ で各スイッチを通るパスが最大になり,最終ステージ $ \log_1 N-1$において各ス イッチを通るパスの最大数が2になることがわかる.

以上より中央ステージにおいて各スイッチを通るパスの最大数は $ 2^\lceil \frac{\log_2 N}{2} \rceil$である.ネットワーク内の他のスイッチ に対してこの値より大きいパスは通らないことを保証するため,任意の permutationを実現するためのサイクル数の上界つまりpermutation capability と自然に同一視できる.

図 6: N×N光学オメガ網におけるステージ別パスの最大数
\includegraphics[width=15cm,clip]{fig6.eps}



平成18年5月8日