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はじめに

日英機械翻訳において,提案されている方式の1つにパターン翻訳がある. パターン翻訳を行うために,大規模な重文・複文の文型パターン辞書の構築が進 められている[1]. 日英パターン翻訳では,日本語文型パターンに適合した情報を, 英語文型パターンに引き渡し,適切な訳文を生成する. 文型パターンには,字面,変数,関数,記号の4種類の記述子が使用されている.

そこで,本稿では,翻訳実験システム実装のために,変数,関数,記号の 3種類の記述子を適切に処理するプログラムを作成する. 本稿では関数41種類,記号3種類の処理を主に扱う. また,作成したプログラムが正しく動作しているかの確認を行う.

確認を行うために,試作した翻訳実験システムに,文型パターン辞書の作成に 使用した日本文を入力する. 翻訳実験システムの出力した英文と,入力文の対訳となる英文を比較し, 同じ英文が出力されるかどうかによりプログラムの動作を確認する.

本稿は以下の章で構成されている. 2章では,文型パターンについて説明する. 3章では,文型パターンを用いた翻訳について説明する. 4章では,単語レベル文型パターンに使用されている処理の必要な記述子につい て説明する. 5章では本稿で試作したシステムについて説明する. 6章ではプログラムの動作を確認するための実験について説明する. 7章で実験結果より考察を行う. 最後に8章で本稿の結論を述べる.



平成18年5月30日