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目次
本研究では,音声認識の分野で困難な課題である,クロストーク音声認識の認識
率の調査を行った.
認識手法においては,Parallel Model Combination法を
クロストーク音声認識に適応することを提案し,
男性話者と女性話者の2話者が別々の音声単語を同時に発声した場合に,
単1のマイクロフォンを利用する状況を想定した音声認識において
単純法とParallel Model Combination法とマルチパス法の認識率を調査した.
実験結果より以下のことを確認した.
- 最も認識精度が高かった実験は,単純法MFCC Fullで,
平均56%の精度が得られた.
- 特徴パラメータにおいて,MFCC,FBANK,MELSPECの順で認識精度が高い.
- マルチパス法において,FBANK DiagonalとMELSPEC Diagonalで認識精度
が改善した.
- PMC法は認識精度が低い.
- 計算機における認識率は,人間による聴覚実験と比較すると誤り率で2倍
程度の認識率である.
今後は,PMC法を改良し認識率の調査を行う.本研究におけるPMC法は,状態数と
混合分布数が増加した場合に対応できていないため,PMC法を改良し,混合分布
数が増加した場合に対応することで認識精度が改善する可能性がある.
平成19年5月7日