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時制関数の汎化の方法

時制関数とはパターンに時制の情報を与える関数であり,過去関数「.kako」 と未来関数「.darou」の2種類がある. 時制関数は文型パターンの述部に記述され,そのパターンに〈過去〉または〈未来〉の 時制を与えている.時制関数が文型パターンの述部に記述されていないパター ンは〈現在〉の時制であることが多い.

異なる時制への適合について,その汎化の効果を得るため,過去関数と未来関数を統合し ,両時制に適合する新たな関数である過去未来関数「.kakodarou」を定 義する.そして,過去未来関数に任意記号(照合ではその要素が入力日本文にあっ てもなくてもよいことを示す記号,[…]で表記する)を付けることにより現在時制にも適合するよ うにする.本稿ではこの関数を「自由時制関数」と呼ぶ.

自由時制関数をパターンに付加する方法は2つある.以下に手順を示す.
方法1

手順(1)
時制関数がパターンに記述されているに記述されているかを調 べ,記述されている場合,
手順(2)
時制関数を,自由時制関数に置換する.
方法2
手順(1)
時制関数がパターンに記述されているに記述されているかを調 べ,記述されていない場合,
手順(2)
基準パターン辞書から,時制関数と関数が組み合わさって記述 されている述部の中で,時制関数が記述されている位置を調べる (表1).そして,[3]と表1より,パターンの述部に自由時制 関数を挿入する位置を決める(表2).
手順(3)
表2より,パターンの述部に自由時制関数を挿入する.

こうして,時制関数を汎化したパターン辞書(自由時制パターン辞書)を作成する.


平成17年3月22日