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原文任意要素

原文任意要素の挿入要素により,意味的に不適切なパターンと適合する割合に あまり違いはなかった. しかし,離散記号と適合した入力文の要素が,英語翻訳の際の重要な語になって いる場合,もしくは,入力文のほとんどの要素が原文任意要素となる場合, 得られたパターンは単純なものであったり,意味的に正しくないパターンである 場合が多かった.(適合パターンのうち,約4割が意味的に正しくないパターン だと思われる.) 以下に例を示す.

例1

    例1の例文の,英語翻訳の際の重要な語となる,「ので」という部分と 「よいか」という部分が原文任意要素と対応している. そのため,得られた日本語パターンに対応す る英語パターンは,意味的に正しくないパターンになっている.

例2

例2では,日本語文の「話しに気を取られて我知らず乗り出して」の部分 が原文任意要素と対応している.日本語文の要素のほとんどが,原文任意要素となっ ているので,得られた日本語パターンに対応する英語パターンは,単純である. 日本語文の要素のうち,原文任意要素と対応する要素が多い程,得られたパター ンは意味的に正しくないパターンである可能性が高いと思われる.
    このような問題を解決するためには,離散記号の付与基準や,文型パター ンの照合条件を見直す必要がある.



平成17年3月23日