情緒注釈付き対話コーパスには,対話文から発話者の情緒を推論する過程が注釈 で表されている.この付与された注釈を逆に辿ることによって,コーパス作成者 の推論の形跡を客観的に解析でき,解析した推論の形跡を基にルールベースを構 築できる.
[徳久 01]では,5,6歳の児童が理解できる程度の勧誘の場面の対話を対象 にコーパス作成を行っている.また,勧誘者の立場からの対話処理を目指してい るため,勧誘者の立場から被勧誘者の情緒を推定する過程を注釈で記述している.