また, 現在の単語レベル文型パターン辞書は, 選択記号にな るべき箇所が記号になっていなかったり,表現要素の表記が不足している. そこ で, それらの箇所に対し,既存の選択記号で最も表現要素数が多い選択記号によ る均一化,および既存の選択記号から新たに作成した選択記号による均一化を行 うことで選択記号を増加したときの文型パターン拡大率と適合率も同様に評価し た. その結果, 文型パターン拡大率がおよそ7倍程度になるにも関わらず, 適合 率はほとんど向上しなかった.
これにより, 現在の付与されている選択記号に関しては表現のゆらぎを吸収する に十分な効果があるといえる. また, 人手で言い換えた日本文に 対しても, 日本語原文と同じだけの適合率が示され, 母集団が変わっても日本語 原文を入力文とした際と同じだけの効果があることが分かった. しかし, 単語レ ベル文型パターン中に選択記号となるべき箇所が残っていることも示された.