問題点

従来手法で作成した音声は音声素片の接続部に違和感があり， 特に違和感を感じるのは母音や撥音が連続する部分である． これらの音素は前後の音が連続的に変化する部分であり，音素を切り分けることが困難である． その母音や撥音が連続する部分を別々の素片として扱うことが，自然性の低下に結びついていると報告されている．

また，不自然さを発生させるもう１つの大きな要因は，音声素片の音量のばらつきである． 音節波形接続方式には大量の録音された音声が必要となるため，音声によって音量のばらつきがある． そして，音節波形接続方式は録音した音声に信号処理を加えないため，音量のばらつきが作成した合成音声に反映する．