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: 一般名詞意味属性体系 : 結合価パターンによる意味的制約 : 結合価パターンによる意味的制約   目次

結合価パターン

結合価パターンは、用言と格要素(名詞+格助詞)の意味的関係を記述したもので、 用言と格要素間に意味的な制約をつける事で訳語選択の精度を高める。

本研究では、日本語語彙大系[3]にある「構文意味辞書」の 結合価パターンを基本にする。 結合価パターンは一般表現と慣用表現を合わせ、 約16,000件の日本語文型パターンにまとめている。 結合価パターンの例を表1に示す。 ここで、$ N1 $の後についた()内の番号と単語は名詞の持つ意味属性番号と 意味属性である。慣用表現の場合は直接単語の字面で表現するので番号は付かない。


表 1: 結合価パターンの例(一般表現と慣用表現)
結合価パターン 対応する英文
一般表現 $ N1 $(2483 性質)が大きい $ N1 $ be remarkable
$ N1 $(3 主体)が $ N1 $(4 人)を絞る $ N1 $ grill $ N2 $
慣用表現 $ N1 $が(名)を売る $ N1 $ make $ N1 $-self famous
$ N1 $(4 人)が(知恵)を絞る $ N1 $ rack $ N1's $ brains

一般表現は用言と一つ以上の格要素で規定する。 慣用表現は、名詞が意味属性でなく直接単語の字面で規定され、 主に特殊な表現で使う。



平成14年4月10日