本稿では,単語連鎖確率を用いた仮名漢字変換の候補文に対して, 結合価パターンを用いた候補選択を行うという 統合的な仮名漢字変換アルゴリズムを提案した. IPALの基本動詞/基本名詞に関する同音異義語を含む仮名文, および,毎日新聞95年度記事の仮名文それぞれ100文を対象とした 仮名漢字変換の評価実験では,1位正解率については,それぞれ 12%,15%,および9%の向上が見られた. よって,本アルゴリズムの有効性が確認できた. 今後の課題は,データベースの拡充,および,格変化規則の改良である.
謝辞
ALT-JAWSはNTTとの共同研究の下で使用させて頂きました.