省略のある文は、省略部分によって重要性が変わってくる。 例えば「が」格なら省略してもさほど文全体の意味に影響しない事が多い。 しかし、「を」格は目的格となる場合が多く、省略すると 文全体の意味が曖昧になり、最悪の場合意味不明の文となる。
よって、格助詞の種類によって、重要性が違うと仮定し、 格助詞に点数付けを行う。 また、格助詞が付随する名詞は、意味属性の深さが深ければ深い程 名詞の意味を制約する働きがあると考えられる。 意味を制約する事で候補パターンを絞り込む事ができる事から 名詞の深さを点数として用い、格助詞との積で点数を決定する。 候補パターンの中で格要素の点数合計が 最高得点のパターンを最適なパターンとする事で 候補文を一意に絞る。
具体的には以下の計算式を用いる。
・・・(1)
:パターンの点数
:名詞の属性の深さ(1〜12) :格助詞の点数
表の格助詞の点数付けについては、[3]にある
結合価パターンでの格助詞の使用頻度によって点数を規定する。
例えば「が」格は頻繁に使用される割に省略しても
文章全体の意味に影響する事は少ないので点数は低くする。
基本的に使用頻度の低い物を重要度が高いとし、点数付けを行う。
また、各パターンにおいての省略部分については減点を行う。