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結論

本研究は,対話システムの早期実現を重視し,発話を制約する手法を提案した。 制約方法には事前情報(インストラクション)を与えることを考え,その制約効果 の度合いを調査した。調査には,音楽CDを音声対話のみで購入するという対話シ ステムを構築し,被験者12名を用いて,インストラクション有り,無しそれぞれ の対話データを収集,比較した。

結果,インストラクションを与えたグループは与えなかったグループに対し,発 話単語種類で約1/3減少が確認され,発話文種類で約1/2減少が確認された。また, 単語エントロピーに関しては約2ビットの減少が見られ,インストラクションを 与えることによる発話の制約効果が十分に示された。

今後の課題として,今回確認したインストラクションの制約効果を認識率の向上に 利用する手法の考案が必要だと考えられる。




2001-03-22