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任意格の格関係の決定

「任意格」をとる動詞は主に自動詞である。自動詞の大きな意味としては「目的 格をとらない」である。そのため、結合価パターンが登録されていない。そこで、 それぞれの格がどのような意味属性の名詞をとるか、「内の関係」となる文を対象 に調べた。その結果を表3に示す。




 
Table 3: 意味属性による格関係の決定
\begin{table}
\begin{center}\includegraphics{hyou3.eps}\end{center}\end{table}

以上の結果より「底の名詞の意味属性」によって「格関係」を決定することの有 効性が示された。従って、「任意格」において「底の名詞の意味属性」を用いる ことで格関係が決定できる。表3の〇は本手法において「底の名詞の意味属性」 ごとに、どの格をとるかを示しており、「533具体」「388場所」「1001抽象物」 については、修飾部内に存在しないほうの格をとるが、両方とも有る、または、 無い場合は失敗とする。「1235事」はデータにばらつきがあるため決定できない。


以上の考えに基づき、本手法では、「格関係の有無」と「格関係」を「底の名詞 の意味属性」と「必須格」をもとに決定し、決定できないものに関しては「任意 格」をもとに決定する。




2001-03-23