Next: 単文・複文における時間的性質
Up: 動詞の時間的性質
Previous: 動詞の分類
本研究では、「行った」や「食べた」のように動詞が「タ」で終わるものをタ形、
「行く」や「食べる」のように終止形で終わるものをル形と呼ぶことにする。
ページの表1で分類した動詞が、タ形・
ル形を取る場合の一般的なテンス的性質をページの表2に示す。
Table 2:
動詞のテンス的性質
動詞の種類 |
タ形 |
ル形 |
状態動詞 |
過去の状態 |
現在の状態 |
内的動詞 |
過去の感情・感覚 |
現在
の感情・感覚 |
外的動詞 |
過去の事象 |
未来の事象 |
|
|
|
動詞がタ形を取る場合には、過去の状態や過去の事象など発話時以前のこ
とを表す。しかしル形を取る場合は、状態動詞が現在の状態、内的動詞が
現在の感情・感覚など発話時現在のことを表すのに対して、外的動詞は一般的に
未来の事象を表す。
以上のようにタ形とル形は過去と非過去というテンスを表すが、アスペクトでは完
了と未了を表す。しかし状態動詞は過去・現在の状態を表すため、完了・未了といっ
たアスペクト的意味は無い。
2000-03-15