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英語時制が一意に決定できた例

実験において英語時制が一意に決定できた例を以下に示す。
・この本はよく売れる。      

この例では動詞のみを見た場合、現在形か未来形か判断できないが、「よく」と いう習慣を表す時間副詞と共に用いられているので、現在形と判断できる。実際 の英文では「This book sells well.」となっている。
彼は3日前軽井沢から帰った。      

この例は動詞のみを見た場合、テンスを表す過去形か、アスペクトを表す完了形 か決定できないが、「3日前」という過去のある一時点を表す副詞句と共に用い られているため、テンスを表すと判断できる。英文では「He returned from Karuizawa three days ago.」となっている。なお、時間副詞から英語時制 が決定できる文が正解文に占める割合は、機能試験文集の単文ではタ形で 6%(9/141文)、ル形では22%(16/73文)となった。
彼はあと三日で仕上げる。      

この例では「あと三日」という副詞は発話時から三日後の未来のことを指して いる。よって英語では未来形となる。
彼は三日で仕上げる。      

しかしこの例では「三日」という副詞は発話時との関係はなく、時間幅 を表しているためこの文は英語では現在形となる。




2000-03-15