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日英機械翻訳では両言語間の時間に関する概念把握の仕方の違いが、翻訳品質を
低下させる原因の1つとなっている。一般に時間概念には、ある事象を時点としてとらえ、それが発話の前か後かを問題
にするテンス、また、ある事象を時間の中である長さを持ったも
のとしてとらえ、それが未了か完了か、などという点に注目するアスペクトの二つ
のカテゴリーがある。
これを言語表現から見た場合、日本語の過去形はテンスでは過去を表すがアス
ペクトでは完了を表す場合があるのに対し、英語の過去形はテンスの過去を表し、完了
形はアスペクトの完了を表すというように異なる表現を用いており、日本語と英語ではずれが生じている。そこで本研究では
両言語の時間表現を解析し、共通の意味表現に置き換えることにより、単文、引
用節・関係節を含む文について、日本語から英語への適切な時間表現の生成を
試みる。
2000-10-06