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6.1 文脈によって選択できなかった例


文脈よりパターンを選択できなかった例を示す.

1.意味的に参考になる単語が存在しない


(例文11)「中国に比べると日本は小さい」

例文11の原文は,表1より5B「N1はN2に比べるとKだ」という 日本語パターンにあてはまる. しかし例文11は,パターン外にも変数にも付加的な意味をもつ単語が存在 しないため,文脈からパターンを選択できない.

2.パターンを一意に選択できない


(例文12)「彼の答えは拒絶も同然だ」

例文12の原文は,3B「N1はN2も同然だ」というパターンにあてはまる. 対応の仕組みを用いると,表2より同値パターン群として 4パターンを出力される.以下にそのパターンを示す.



原文中のパターンに含まれない単語がなく, 「N2:拒絶」の変数意味情報が[N2重々]であるため, 4bと4cと4dが 対応している.しかし本手法では, これ以上のしぼりこみができない.

1,2における問題点を解決するため,変数の意味属性を用いて対応づけるなどの手法 が必要となる.





2002-02-09