A:大多数が 模擬試験を/に/で しくじる
B:本因坊が FORTRANを/に/で しくじる
評価A,Bの文は結合価パターンが意味的に適切な文を見逃した例である。 評価Aの文について考えてみる。 人手によって評価するとき「大多数」を意味属性(人)として考え、 評価Aの文を意味的に適切な文であると判断する。 しかし、結合価パターンでは名詞「大多数」は意味属性(2600:部分) のみに属していることから意味的に誤っていると判定された。 評価Bの文についても、同様である。
人間が文章の意味的整合性を判断するとき、名詞の本来の意味とともに
比喩的な意味まで考えて判断し情報を補っている。
しかし、結合価パターンでは名詞の属する意味属性のみで判定を行うため、
結合価パターンの制約条件を満たさなかった文中
でも評価A,Bとした文があると考えられる。