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あとがき


本研究では新聞記事10000文の対訳コーパスに現れた数量表現のうち,接頭・接尾辞をもつ表現を対象に翻訳規則の作成 を試みた。具体的には,助数詞、名詞の意味的用法を区別するため,すでに提案されている「単語意味属性」を使用す るとともに,新たに,数詞の有効桁数に着目した「精細度」の基準を設けて,本 格規則を作成した。この規則を新聞記事(クローズドテスト)と機能試験文集(オープンテスト)に適用した結果によれば,新聞記事の場合 70%、機能試験文集の場合66%の精度で,接頭・接尾辞を含む数量表現の翻訳が 出来ることが分かった。
 本検討では,接頭・接尾辞に対して訳語を生成することを前提として翻訳規則を作成したが,実際の翻訳では,訳語 が省略される場合がかなり存在する。今後,省略の可能な条件についても検討を行う必要がある。

参考文献
$[1]$''When and How to Disambiguate?''PROCEEDING OF THEMIDDING-96 SEMINARL(1996)
$[2]$旭岡 他:''日本語数量表現の意味処理に付いて''、自然言語処 理研究会 Vol90,No.78.P129-136(1990)
$[3]$吉武 他:''日本語数量表現とその英語への機械翻訳に関する一 考察''
$[4]$宮崎、白井、池原:''言語処理過程説に基づく日本語品詞の 体系化とその効用''、自然言語処理論文誌, Vol.2,No.1,pp,12-21(1995.1)
$[5]$池原、宮崎、白井 他:''日本語語彙体系''、岩波書店(1997)
$[6]$''WRIER'S GUIDE TO ENGLISH USAGE''
$[7]$''A DICTIONARY OF ENGLISH WORD GRAMMAR ON ADJECTIVE AND ADVERBS''
$[8]$''前置詞活用辞典''
$[9]$新村 出:''広辞苑 第五版''、岩波書店 (1998)
$[10]$長谷川、アラン、橋本:''ブロシード和英辞典''(1988)
$[11]$延原、池原、村上:''接頭・接尾辞を含む翻訳方法'' 第6回自然言語処理学 会p260-263(2000)


平成13年3月22日