一方,「形容詞+並列型名詞句」は「形容詞+名詞A+並列助詞+名詞B」の形を とり,名詞Aと名詞Bが並列に連なっている.以下に例を示す.
例では,「犬」と「猫」,「記憶」と「イマジネーション」には係り受け関係は なく,並列に連なっている.並列助詞には,他にも,「と」「や」「か」「とか」 「やら」「だの」があるが,「とか」「やら」「だの」については「や」と完全 に置き換えが可能である.本稿では比較的多くの抽出が可能であった「と」「や」 を対象とする.また,本稿では形容詞が名詞Aに係る場合を「A係り」,名詞Aと 名詞Bの両方に係る場合を「A& B係り」と呼ぶ.