係り受け規則の生成法は以下の2つの方法がが考えられる。
この2つの方法には以下の特徴がある。
1)の方法は、生成された規則に当てはまる用例を順次削除していくため、2)の方 法に比べて、後に生成される規則の数は減少する。また、後になるに従って生成 規則のための用例数が減少することにより、2)の場合より汎用的な規則が生成さ れるが、学習用の標本があらがじめ十分用意されていない場合は、必要な規則が 生成されなくなる危険がある。
2)の方法では、各次元の規則はお互いに独立に生成されるため、その総数は、1) に比べて多くなる。また、2次元規則、3次元規則が汎化できる程度も低い。しか し、学習データが必ずしも十分でなくても、必要な規則の多くが生成できる可能 性がある。
本論文では、規則生成に必要な標本データをもれなく用意することは現実には不 可能であることを考慮し、有限の標本から必要な規則をなるべくもれなく抽出す るために、2)の方法を採用する。