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日本語が長文になる場合に問題となるのが、主語や目的語などの一文になるため
の要素を持つことができ、比較的大きなまとまりになることができる述語句であ
る。そこで、本論文で言う従属節とは以下にあげる範疇のものとする。
- 末尾の文節が連用形で終っているもの
「自然に放し」、「制限することができ」、「避けられない情勢になっ
てきたことに加え」、など
- 末尾の文節が接続助詞で終っているもの
「繰り返されるが」、「吸い出して」、「知らないので」、など
- 末尾の文節が形式名詞のうち「際」、「ため」、「ところ」などで終っ
ているもの
「高まった際」、「進んでいたため」、「顕微鏡で調べたところ」、な
ど
ただし、末尾が連用形、接続助詞で終わっていても後続の要素とのつながりが強
く、分解することが妥当でない(間に要素が入り得ない)と思われる場合、ひと
つの要素と考え従属節の末尾と考えないとする。
やらなく(てもよかった)、見えなく(なる)、押し(つぶされたり)、など
また、用言の連用形または「用言+テ、デ」の形であっても他の成分を伴わない
で、意味、用法が状態副詞に類するものは、副詞としての役割が強いことから状
態副詞として従属節としては扱わないとする。
大量に(放し)、手早く(塗る)、いばって(話す)、とんで(帰る)、など
asano
2000-03-15