Ergodic HMMの定性的な解析からHMMの状態遷移出力確率の分布に品 詞のグループ化が観測された。このような意味でErgodic HMMはネッ トワーク文法を自動的に獲得できる可能性があると考えられる。ま た、4状態、8状態、16状態とErgodic HMMの状態数が増えるごとに、 より細かいグループ化が観測されたことから、今後さらに状態数を 多くすることによって、より詳細な文法を獲得できる可能性がある。
なお、現在の品詞体系は基本的には構文的な観点で構築されている。 しかし、Ergodic HMMにおいて1つの遷移に出現する単語のグルー プを品詞とみなすことによって、尤度最大という基準での別の品詞 体系を自動構築する可能性がある。