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同一タスクにおけるモデル化の揺らぎ

ネットワークを構成する各遷移は、 様々な構文規則 (名詞+格助詞、動詞 助動詞 準体助詞 補助動詞 終助詞など) が重ね合わさって構成されていると考えられる。

初期状態の違いによるモデル化の揺らぎは、 これらの構文規則の重なり方の違いによって生じると考えられる。 そこで、 まずネットワークの形態と情報量の関係を調査する。

HMMのモデルの形態的な特徴を把握するため、 次のようにしてモデルからネットワークを抽出した。

  1. モデル内の全ての $a_{ij} \, b_{ij}(k)$について シンボル(品詞)生成確率が最小になるリンクを削除する。
  2. 削除後、残されたリンクの確率を正規化し、 モデルの情報量がある一定値になるまで1.を繰り返す。

重ね合わさっていると考えられる個々の構文規則を 抽出・解析することは困難なので、 特定の構文規則について各HMMにおけるモデル化の 状態を調べた。

調査の対象となる構文規則として副詞を含む文節を取り上げる。

副詞を含む文節に着目したモデルの解析によって次の結果が得られた。



Jin'ichi Murakami 平成13年10月5日