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最適状態遷移系列の推定について

ここでは、Baum-Welch アルゴリズムで求まったパラメータ推定 値から、信号系列を生み出す最適状態遷移系列を推定する問題を 考える。この推定手法として、Viterbi アルゴリズムと forward アルゴリズム が考えられる。この復号法(サーチアルゴリズム)を次に示す。この復号法から計算 された最適状態遷移系列 $\mbox{\boldmath$S$}^*=\{s_1^* ,..., s_T^*\}$から、 セグメンテーション位置とカテゴリ識別が直接得られる。

  1. Viterbi アルゴリズム

    推定されたHMMのパラメータ $\mbox{\boldmath$M$}$がコード系列 $\mbox{\boldmath$O$}$を出力する 可能性の高い最適状態遷移系列は、Viterbi アルゴリズムにより 効率的に求まる(2.1.7節参照)。Viterbi アルゴリズムを再度次に示す。

    \fbox
{
\begin{minipage}{10cm}
\par
\begin{enumerate}\item 全ての$i\in\{1,...,N\...
... s_t^*=\phi_{t+1}(s_{t+1}^*)
\end{equation}\end{enumerate}\par
\end{minipage}}

  2. forward アルゴリズム

    最適状態遷移系列の推定にはViterbi アルゴリズムの他にforward アルゴリズム が考えられる。このアルゴリズムは、始めに HMMのパラメータ $\mbox{\boldmath$M$}$がコード系列 $\mbox{\boldmath$O$}$を出力する時の尤度を、 各状態からの総和で計算する。次に最適状態遷移系列は各時刻 における最大の尤度を持つ状態とする。このforward アルゴリズムを次 に示す。

    \fbox
{
\begin{minipage}{10cm}
\par
\begin{enumerate}\item 全ての$i\in\{1,...,N\...
..._T^* = arg \max_j\delta_T(j)
\end{equation}\end{enumerate}\par
\end{minipage}}



Jin'ichi Murakami 平成13年1月5日