概要

同義語$\cdot$類義語$\cdot$対義語は,単語同士の特定の関係性を表現し文意を理解する上で大いに役立つ.従来,同義語$\cdot$類義語$\cdot$対義語は人の手作業によって分類するため,長い月日をかけて収集されてきた.そのため,辞書作成の段階では時間的なコストを必要とした.そこで,コンピュータを用いて同義語$\cdot$類義語$\cdot$対義語を機械的に抽出することで問題解決を試みる.

本研究では,分類する方法として2言語間の翻訳対応関係について注目する.また,機械的に分類する上で関係性を明確に区別するために同義語$\cdot$類義語$\cdot$対義語を再定義する.以上の方法を踏まえて,パターンにより対訳単語の生成を可能とする変換テーブル[1]を使用して辞書作成を行う. 調査結果より,機械的な分類が可能であることが分かった.また,[6][7]に存在しない同義語$\cdot$類義語$\cdot$対義語の単語対を抽出することに成功した.