符号検定

本研究では,統計的検定に,符号検定を使用する. 符号検定とは,勝ちと負けや表と裏といった二つの相反するペアに差があるかないかを+と-の符号を付け,その符号の出現率が二項確率に従うかどうかを検定する手法である.以下,符号検定の流れを示す.

1. 仮説の設定

帰無仮説(19#19):「2群間に差がない」と仮定する.

対立仮説(20#20):「2群間に差がある」と仮定する.
2群間に差がなければ,+と-の符号がでる確率は両方とも 21#21である.もし2群間に差があるならば,+と-の符号がでる確率はどちらかに偏る.
2. 有意水準の設定

有意水準とは,仮説を棄却するときの基準となる確率のことである.有意水準は5%や1%に設定する.

3. p値を求める

19#19が正しいという前提において,極端に偏った検定量が得られるp値を求める.

4. 19#19を棄却する

19#19が正しいという前提で求めたp値が有意水準を下回ることで19#19の仮定を棄却し,20#20の仮説が立証することで,2群間に差があることを証明する.この時初めて「統計的に有意差があった」といえる.