おわりに

本研究では,概念属性データベースからの発想支援を行った.概念属性データベースに McRaeのデータセットを用いて2つの類推法から類推を行った.類推法1,類推法2の実験の結果から5人の被験者に類推できる,大方できているまたは少し変だと思う,見かたによってはできている,類推できないの4段階の評価を行った.類推法1では類推できると大方類推できるまたは少し変だと思うを正解とすると約54%の正しい類推ができた.また類推法2の実験では約24%の正しい類推ができた.類推法1では約54%,類推法2では約24%の正解率だが,類推できると大方類推できるまたは少し変だと思うと見かたによっては類推できるを正解とすると類推法1では約66%,類推法2では約64%の正解率となる.よってMcRaeのデータセットはある程度役に立つと考えられる.しかし,McRaeのデータセットでは541種類の単語しかなく類推には限界がある.また,正解率が低いという問題がある.今後の課題としてはより多くの類推が行えるように大量のテキストデータなどから新たな概念属性データベースの作成し,より多くの類推をできることにすることと正解率を向上させる必要がある.