実際に,従来手法と提案手法でそれぞれ推定されたクラスタ数(表の列数)と,正解の表の列数を比較した結果,表5.1のようになった. また,従来手法と提案手法でそれぞれ推定されたクラスタ数(表の列数)と,正解の表の列数の差の絶対値を比較した結果は,表5.2のようになった. 結果から,従来手法では,正解の表の列数との差が平均で6.7あったが,提案手法ではこの差が3.8に縮まった. よって,従来手法において,-means法により推定されたクラスタ数(表の列数)が小さい傾向にあった問題は提案手法では改善され, より正解の表の列数に近づいたことが分かった.
また,今回,表の精度を表の各列のの平均として求めたが,このときの各列の適合率の平均と再現率の平均を求めたところ, 表5.3のような結果が得られた.表5.3より,従来手法の平均値での結果では,再現率が平均で0.79であるのに対し,適合率が平均で0.39と低い. これは,従来手法で得られる表の列の特徴が,情報の取りこぼしが少ない一方で関連しない情報を含みやすいことを示している. 一方で,提案手法では,再現率が平均で0.68であるのに対し,適合率が平均で0.75であり,二つの指標の隔たりが小さいため, バランスの良い表が得られていることが分かる.