実際に20個のテーマキーワードでネットワークを作成し,新規で内容把握や発想支援に役立つとされるノードに着目して,評価を行った.評価の結果,作成したネットワークのうち,約8割のネットワークが情報取得に効果的であることが確認できた.また,新聞を用いた場合に十分なネットワークが作成できなかった8個のテーマキーワードのうち,6個のテーマキーワードは検索エンジンを用いた提案手法で情報取得に十分とされるネットワークが作成できた.さらに,検索エンジンを用いた提案手法では,新聞を用いた場合には見られなかったノードが多く見られた.
複数名の被験者に基づく実験も実施し,検索エンジンを用いる基本手法のほうが新聞データを用いる先行手法より,幅広いネットワークで情報取得に十分であるネットワークを作成できることが確認できた.また,Webサイトの要約文であるスニペットと比較しても,基本手法で作成したネットワークが新規の情報取得に適していた.
アンドテーマ手法では,テーマキーワードのみで作成されたネットワークを確認し,情報をより引き出すことができるアンドテーマキーワードを設定した.これにより,アンドテーマキーワードに沿った追加の情報を取得することができた.
しかし,作成したネットワークのノードが多すぎることで,重要な情報が把握しづらい場合も見られた.今後は,得られた情報を使用者に理解しやすい状態で提示することで,さらに役立てることができると考えている.