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はじめに

近年,インターネット上で様々な電子テキストが増加し,これらの電子テキストから有益な情報を取り出す技術が望まれている. 大竹ら[#!ootake!#]は,電子テキストから特定のキーワードに基づく関係情報をネットワークとして抽出する方法を提案し,「地震」というキーワードに基づいて単語ネットワークの構築を行った. Doenら[#!doen!#]は,大竹らが構築したネットワークに関連のない事物のノードを含むことを確認し,それらのノードを削除を行った. しかし大竹らとDoenらが構築したネットワークは,ノード同士の関係を示す情報がなく,関係性が分かりづらいという問題がある.

そこで本研究では,新聞記事群データからノード同士の関係を表す文字列を抽出し,抽出した文字列を単語ネットワークのリンクに付与する手法を提案する. リンクに関係性を示す文字列を付与することで,構築した単語ネットワークから得られる情報がより詳細なものとなる. 本研究の目的は,ノード同士の関係性を分かりやすくすることにより,単語ネットワークの利便性の向上を図ることである.

本研究の主張点を以下に示す.

本論文の構成は以下の通りである. 第2章では,本研究の関連研究を述べ, 第3章では,本研究の基本となるネットワーク構築の流れについて述べる. 第4章では,リンクへの文字列付与の手法を提案する. 第5章では,実験条件と実験結果や評価方法と評価結果を述べる. 第6章では,結果の考察と今後の課題を述べる. 第7章では,本論文のまとめを述べる.


2016-03-17