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おわりに

本研究では,段落の順序推定に教師あり機械学習を用いる手法を提案した.

2種類の段落対での順序推定を行い, まず記事の先頭2段落のみの対での順序推定では, 提案手法(0.88)が人間(0.88)同程度の性能であった. 次に記事内の連接するあらゆる2段落対での順序推定では, 提案手法(0.60)が以前の情報との一致数を用いる比較手法(0.56))より高い性能であった.

また,文の順序推定を扱った林らの研究結果に基づき,文と段落の順序推定結果を比較した. その結果,記事内先頭2(文・段落)対の順序を推定することについては, 文より段落の方が推定しやすく, 記事内のあらゆる連接2対の順序を推定することについては, 段落より文の方が推定しづらいことがわかった. 先頭2対の順序を推定する場合では以前の情報がないため,扱う情報が推定する2段落のみとなることから, 推定情報が多い段落の方が推定しやすくなると思われる. 連接2対の順序を推定する場合では, 段落は各段落内部で話題が完結し前方の文章との関係が小さいため, 文より段落の方が推定しづらいと思われる.



平成25年2月12日