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目次
本研究のパターン辞書は基礎として日本語語彙大系を用いる.
存在性情報を付与したこの辞書は本研究室で4,5人による手作業で作成された.パターン数は14,819件である.
1つのパターンをみると日本語パターンと意味属性制約の他に,変数Lの追加があり,タイミングのフラグ部分及び存在性言明がある.
動詞は動作を表すのだから動作の直前,動作の最中,動作の完了がある.タイミングのフラグとは,直前,最中,完了の3つを表す.存在性言明とは物と場所のペアの存在性の説明である.
パターン辞書内では存在性が正しいと思われるタイミングでは,Tのフラグが立つ.
動詞ごとに事態の直前,最中,完了のタイミングで存在性が定まる.
- Tのあるところは,そのタイミングで存在性言明がT(真)になることを表す.
- パターン辞書は断定できるものだけにTを立てているので空白は「変化なし」または,F(偽)と解析することがある..
- 全用言パターンは14,819件で,その89%に存在性の情報を付与している.付与した存在性情報は,変数Lに関するものが最も多く,直前,最中,完了の3つのタイミングを合わせて57,084回であった.変数L以外については,「N2がN1に存在する」が1,567回,「N1がN2に存在する」が1,545回等であった.
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2015-03-17