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問題設定

従来手法では,判断条件に入力する値に名詞変数$N$を用いている.例えば,「私はまずいご飯を食べる。」という入力文の場合,名詞変数$N$に``ご飯''が適合する.しかし,名詞として``ご飯''のみが判断条件に入力されるため,``まずい''という修飾語句の情報は捨てられ,``まずい''が``ご飯''に与える影響が無視されてしまう.このように,従来手法には,捨てられた修飾語句が情緒を変化させうるような表現であった場合に,正しい情緒名が得られないという問題がある.

そこで,本稿の手法では,修飾語句を含むことのできる名詞句変数$NP$を用いる.しかし,それだけでは修飾語句が被修飾語句にどのような影響を及ぼすかが分からないため,共起頻度から $SO\mathchar \lq -score$を算出し,その値を用いて名詞句に評価極性を付与する.そして,名詞句の評価極性に基づき,判断条件の真偽を判定するように改良する.



Sho Takemoto 平成24年3月13日