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目次
文献[5]には,第2.3.1節で述べたそれぞれの情緒に対し,情緒原因の特徴が階層的に定義されている.階層構造の中では,下位の特徴は上位の特徴を継承しながらより具体的な特徴となっている.図2.2に《期待》の例を示す.
図:
《期待》の情緒原因の特徴フレーム
 |
例えば,《期待》の生起する原因となる事態には,〈好都合なことが起こることを予測した〉という特徴がある.これは最も抽象的な特徴であり,最上位特徴と呼ばれる.最上位特徴の一段下は〈生理的〉と〈心理的〉とに分類される.さらに,〈心理的〉の一段下は〈目標実現〉と〈対人関係〉とに分類される.また,〈目標実現〉の一段下に3つの情緒原因があり,〈対人関係〉は一段下に2つの情緒原因がある.これらの階層構造の中で,例えば,〈成算〉の特徴は「ある目標を実現するための企画・行為が成功すると予測した」という意味があるので,上位特徴と比べて,より具体的であることが分かる.
Sho Takemoto
平成24年3月13日