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動作確認結果(入力と出力)

動作確認結果として26件の動作確認用データの入力と出力を示す.ここで,``input:''が入力文であり,2行目以降``=====''までが出力である.複数のパターンとマッチした場合は,出力が複数行になっている.尚,``no attribute!''は本研究で事態構成要素属性の付与対象外となったパターンとマッチしているものである.26件中22件について期待した結果を得ることができた.

以下で,うまく抽出できた例とうまく抽出できなかった例をあげ,それぞれ説明する.

抽出成功の例

input:私は名古屋に行く
移動主:私,起点:φ,着点:名古屋
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この例は「18物理的移動」であり,「移動主,起点,着点」が抽出できる.起点は入力文に要素がないため``φ''となっているが,問題なく抽出できている.

input:今日から学校が始まる
開始対象:学校,起点:今日,動作主:−
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この例は「35開始」であり,「開始対象,起点,動作主」が抽出できる.動作主はもともとパターン中に存在しない要素であったので``-''となっている.始まる対象とどのポイントから始まるのかの情報が抽出できたため期待通りである.

input:ハーツにレンタカーを借りる
no attribute!
移動物:レンタカー,起点:ハーツ,着点:φ
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この例は2つめの出力の「19所有的移動」のパターンにマッチしており,「移動物,起点,着点」が抽出できる.この場合,着点はレンタカーを借りた人であるが入力文にないため``φ''となっている.また,``ハーツ''とは海外のレンタカーを扱うお店である.ブログ文の情報より,日本人が海外旅行の際ハーツでレンタカーを借りることができるという有益な情報まで手にとれた.

input:伊東マリンタウンに足湯がある
存在物:足湯,場所:伊東マリンタウン
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この例は「4存在」であり,「存在物,場所」が抽出できる.問題なく期待した結果が抽出できた.

抽出失敗の例

input:春には桜花が見られる。
no attribute!
身体主:φ,身体部分:−,知覚対象:φ
no attribute!
身体主:φ,身体部分:−,知覚対象:φ
no attribute!
no attribute!
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この例は「30知覚動作」であり,「身体主,身体部分,知覚対象」が抽出できる.入力文からは知覚対象として``桜花''が抽出できることを期待したが,意味属性制約の相応しい結合価パターンがなかったため抽出できなかった.

input:呉から広島へ行く
移動主:φ,起点:φ,着点:広島
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この例は「18物理的移動」であり,「移動主,起点,着点」が抽出できる.しかし,``呉''が地名と判断されず起点の要素を抽出することができなかった.



root 平成23年3月21日