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相関係数を用いた音声波形シフト

まず,相互相関係数を用いて2つの接続する音節素片の波形を最も相関の高い位 置にシフトさせる.図4.3と図4.4に接続する 2つの音節素片を示す.前音節として,「意外 /i/ga/i/」の「i」と「機嫌 /ki/ge/N/」の「ge」を接続して作成した「威厳/i/ge/N/」の「/i/ge/」.後音 節として,「無限 /mu/ge/N/」の「N」の音節素片を示している.

図 4.3: 「威厳 /i/ge/N/」の「/i/ge/」の音声波形
\includegraphics[scale = 0.35, clip]{speech_data1.eps}

図 4.4: 「無限 /mu/ge/N/」の「/N/」の音声波形
\includegraphics[scale = 0.35, clip]{speech_data2.eps}

4.5と図4.6の2つの素片を最も相互相関 係数の高い位置にシフトさせる.相関をとる範囲は8.33msで,シフト幅4.17msで ある.前音節を固定して,後音節を4.17msの範囲でシフトし,最も相互相関係数 が高い値を探索する.図4.5と図4.6に,2 つの素片の相互相関をとった波形を示す.この時相互相関係数は,0.978382であ る.2つの図を見比べると,同じ時刻でほぼ同じ振幅になっていることがわかる. 波形の形が同じ場合,第4.3.2節でクロスフェード処理を行う際 に滑らかに波形を接続することができる.

図 4.5: 「威厳 /i/ge/N/」の「/i/ge/」の相互相関をとった音声波形
\includegraphics[scale = 0.4, clip]{soukan_data1.eps}


図 4.6: 「無限 /mu/ge/N/」の「/N/」の相互相関をとった音声波形
\includegraphics[scale = 0.4, clip]{soukan_data2.eps}



平成23年3月16日