音節波形接続型音声合成の例として「対話 /ta/i/wa/」の合成音声を作成する
場合に選択される音節素片を示す.「対話 /ta/i/wa/」の「ta」の音節に用
いる音節素片は,「対比 /ta/i/hi/」の「ta」の音節素片を選択する.これ
は中心の音節が「ta」,直前の音素が「pau」,直後の音素が「i」,文節のモー
ラ位置が「1」,文節のモーラ数が「3」,文節のアクセント型が「0111型」となっ
ている.したがって表2.1に示した条件が「対話 /ta/i/wa/」の「ta」
の音節素片と一致するためである.同様に,「対話 /ta/i/wa/」の「i」の音節に
用いる音節素片は,「会話 /ka/i/wa/」の「i」の音節素片を選択する.これは
中心の音節が「i」,直前の音素が「a」,直後の音素が「w」,文節のモーラ位
置が「2」,文節のモーラ数が「3」,文節のアクセント型が「0111型」である.
また,「対話 /ta/i/wa/」の「wa」の音節に用いる音節素片は,「内輪
/u/chi/wa/」の「wa」の音節素片を選択する.これは中心の音節が「wa」,直前
の音素が「i」,直後の音素が「pau」,文節のモーラ位置が「3」,文節のモー
ラ数が「3」,文節のアクセント型が「0111型」である.それぞれ表
2.1に示した条件が「対話 /ta/i/wa/」の各音節素片と一致する.表
2.17から表2.20にラベル通りに接続した場合と
人手で修正を加えた場合の各接続部の波形を示す.