音節波形接続型音声合成の例として「威厳 /i/ge/N/」の合成音声を作成する
場合に選択される音節素片を示す.「威厳 /i/ge/N/」の「i」の音節に用
いる音節素片は,「意外 /i/ga/i/」の「i」の音節素片を選択する.これ
は中心の音節が「i」,直前の音素が「pau」,直後の音素が「g」,文節のモー
ラ位置が「1」,文節のモーラ数が「3」,文節のアクセント型が「0111型」となっ
ている.したがって表2.1に示した条件が「威厳 /i/ge/N/」の「i」の
音節素片と一致するためである.同様に,「威厳 /i/ge/N/」の「ge」の音節に
用いる音節素片は,「機嫌 /ki/ge/N/」の「ge」の音節素片を選択する.これは
中心の音節が「ge」,直前の音素が「i」,直後の音素が「N」,文節のモーラ位
置が「2」,文節のモーラ数が「3」,文節のアクセント型が「0111型」である.
また,「威厳 /i/ge/N/」の「N」の音節に用いる音節素片は,「無限 /mu/ge/N/」
の「N」の音節素片を選択する.これは中心の音節が「N」,直前の音素が「e」,
直後の音素が「pau」,文節のモーラ位置が「3」,文節のモーラ数が「3」,文
節のアクセント型が「0111型」である.それぞれ表2.1に示した条件が
「威厳 /i/ge/N/」の各音節素片と一致する.表2.7から
表2.10にラベル通りに接続した場合と人手で修正を加えた場合の
各接続部の波形を示す.