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日本語語彙大系の結合価パターン

先行研究[1]では,情緒属性付き結合価パターン辞書の作成に日本語 語彙大系[3]の結合価パターンを使用した. 日本語語彙大系[3]は, 「意味体系」,「単語体系」,「構文体系」によって構成されている. 「意味体系」は,日本語の一般名詞,固有名詞,用言の意味的用法を 意味属性体系で体系づけている.「単語体系」は,一般名詞や固有名詞 などの意味的用法を約3,000の意味属性体系を用いて定義している.「構文体系」 は,日本語の用言約6,000語の表現構造を結合価パターン約14,000件にまとめた ものである.

2.1に例として「計る」という用言の結合価パターンを示す. 「計る」には,3つの結合価パターンがあり,それぞれに「用言意味属性」,「変形 情報」,「日本語の結合価パターン」とそれに対応する「英語の文型パターン」, 「一般名詞意味属性制約」が定義されている.「計る」の(1)であれば, 「23 身体動作」,「動作」,「N1がN2を計る」,「N1 measure N2」,「N1(3 主体 962 機械)N2(*)」が対応する.上記の情報を用いることにより,結合価 パターンを使用した意味解析において,用言と体言の共起関係を捉えることが可 能となる.

図 2.1: 結合価パターンの例
\begin{figure}\centering
\begin{tabular}{l} \hline
計る(はかる)\\
(1)\quad 23...
...uad[$N$1(3主体)$N$2(1015思想 1351意向)]\\
\hline
\end{tabular}
\end{figure}



平成21年3月19日