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情緒原因を表す結合価パターン辞書

先行研究[3][4]では,2.2.2節で述べた意味処理を利用するこ とで情緒推定を試みている.結合価パターンに情緒属性を付与しておくこ とで,文と結合価パターンの照合により,文の表す状況に情緒生起の原因が含ま れていることが解析できるようになる.その結果,情緒が推定できると述べてい る.具体的には, 日本語語彙大系[7]の結合価パター ンに対して,情緒属性として「情緒主」,「情緒対象」,「情緒原 因」,「情緒名」,「前提条件」を付与した(表2.1).



表 2.1: 情緒生起に関する情報を付与した結合価パターン
見出し語 貰う
意味属性 19所有的移動
パターン $N$1(3主体)が$N$2(*)を$N$3(3主体)に/から/より貰う
前提条件 〔情緒主$Fr$が目標実現$G$をもつ〕
  〔目標実現$G$はプラン$P$で実現可能〕
  〔プラン$P$には対象$N$が必要〕
  〔対象$N$の入手は評価$E$が高い〕
情緒主 $N$1
情緒対象 $N$2
情緒原因 〈獲得〉
情緒名 《喜び》



平成20年3月21日