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本研究の目的

[3]では対話相手の情緒を予測し, 予測した情緒に応じて語尾選択を行う手法を取った.

これとは対照的に,本研究では発話者の情緒表現に着目し, 情緒を表す文末表現の知識ベースを作成し, 発話そのものの意図は変えずに, 情緒的な雰囲気を変化させる文末表現の選択手法の実装を目的とする.

知識ベース構築の手順として, まず文末表現に不足している意図属性の付与を行う. この作業後,意図属性を付与できた文末表現のみを対象に パターン化を行う. 具体的には [5]をベースとする文型パターンを用いる. この文型パターンの利点として,関数,変数,要素選択などの記述法を用いることで 文照合の汎用性を上げられる点がある. また,用言の活用形に関する情報をパターンに含めることができるため, 文末表現と用言の接続関係を直接的に記述でき, 文生成の際の形態素調整に有理となる. こういった特徴を生かし, 本研究では解析用の情報と生成用の情報を 1つのパターンに一元化して扱う.

システムの実装後, 文末表現を変えた文がどれほど使えそうか調べるために 評価実験を行う.



平成19年2月16日