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音声合成に使用する素片

音節波形接続型音声合成は,波形編集型の音声合成方式の1種で,音響的なパ ラメータを使用しないで,言語的なパラメータのみで合成音声を作成すること を特徴としている.具体的には,音節波形接続型音声合成では,既に録音され た音声から,表1に示す条件が一致する音節素片を切り出し,接続 して音声を合成する.


表 1: 実験に用いた音節素片
中心の音節
直前の音素(前音素環境)
直後の音素(後音素環境)
文節中のモーラ位置
文節のモーラ数
文節のアクセント型

音節波形接続型音声合成の例として「なっている(na-q/te/i/ru)」, 「学校に(ga-q/ko-u/ni)」,「結婚した(ke-q/ko-N/shi/ta)」を 音声合成する場合を以下に示す.なお,「_ |  ̄」は音の強弱(アクセント)を表している.()内強調部は, 実際に選択される部分を示している.

なっている(na-q/te-i/ru) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄

=なってから(na-q/te/ka/ra) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

+もっている(mo-q/te-i/ru) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄

+増えている(fu-e/te-i/ru) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄

学校に(ga-q/ko-u/ni) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄

=学校を(ga-q/ko-u/o) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄

+実行に(ji-q/ko-u/ni) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄

+ほんとうに(ho-N/to-u/ni) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄

結婚した(ke-q/ko-N/shi/ta) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

=結婚する(ke-q/ko-N/su/ru) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

+結婚して(ke-q/ko-N/shi/te) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

+逆転した(gya/ku/te-N/shi/ta) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

+結束した(ke-q/so/ku/shi/ta) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



平成19年3月16日