音節波形接続型音声合成は,波形編集型の音声合成方式の1種で,音響的なパ ラメータを使用しないで,言語的なパラメータのみで合成音声を作成すること を特徴としている.具体的には,音節波形接続型音声合成では,既に録音され た音声から,表1に示す条件が一致する音節素片を切り出し,接続 して音声を合成する.
音節波形接続型音声合成の例として「なっている(na-q/te/i/ru)」,
「学校に(ga-q/ko-u/ni)」,「結婚した(ke-q/ko-N/shi/ta)」を
音声合成する場合を以下に示す.なお,「_ |
 ̄」は音の強弱(アクセント)を表している.()内強調部は,
実際に選択される部分を示している.
なっている(na-q/te-i/ru) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄
=なってから(na-q/te/ka/ra) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
+もっている(mo-q/te-i/ru) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄
+増えている(fu-e/te-i/ru) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄
学校に(ga-q/ko-u/ni) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄
=学校を(ga-q/ko-u/o) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄
+実行に(ji-q/ko-u/ni) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄
+ほんとうに(ho-N/to-u/ni) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄
結婚した(ke-q/ko-N/shi/ta) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
=結婚する(ke-q/ko-N/su/ru) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
+結婚して(ke-q/ko-N/shi/te) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
+逆転した(gya/ku/te-N/shi/ta) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
+結束した(ke-q/so/ku/shi/ta) _ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄