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概 要

音声合成の方法の1つとして提案されている音節波形接続方式[1] は,既に録音された音声から,条件が一致する音節素片を切り出し,接続して 音声を合成する.この方式は,信号処理を加えないで接続することにより,自 然性の高い合成音声を作成できるという特徴がある.この方式の過去の研究と しては,固有名詞[2],普通名詞[3],文節[5] を対象として行われた.その結果,品質の高い合成音声が得られたことが報告 されている.

しかし,問題点の1つとして,合成音声を作成する際に必要となる音節境界情報 のラベルは,人手によって作成されるため,コストがかかる点が問題である. その解決方法の1つとして,音節境界情報の自動ラベリングが提案されている. そこで本研究では,音節波形接続方式において,自動ラベリングを使用して作 成した合成音声の品質を調査した.

その結果,聴覚実験におけるオピニオン評価において,自動ラベルは3.4,また, 自動ラベルおよび手動ラベルを用いた合成音声の対比較実験において,自動ラ ベルは40%という結果を得た.これより自動ラベルを用いた合成音声は,手動 ラベルと差が小さく,品質の高い合成音声を作成できることが分かった.



平成19年3月16日