next up previous contents
次へ: パターンに不適合 上へ: 情緒推定の誤り分析 戻る: 情緒推定の誤り分析   目次

パターンに適合したが情緒は不正解の例

例1:
信じられなかった。
(正解)《驚き》/(回答出力)《期待》
例2:
本当に良かった。
(正解)《喜び》/(回答出力)《好ましい》
例3:
すぐに意気投合した。
(正解)《喜び》/(回答出力)《好ましい》
例4:
恥ずかしくて
(正解)《恐れ》/(回答出力)《嫌だ》

例1は「$ N1$$ N2$を信じる」(情緒名:《期待》)に適合した節である.否定のモ ダリティが付くことにより,情緒が変化している.日本語語彙大系では,一部の パターンが否定のモダリティを持っているが,情緒推定にとっては不足している ので,パターンを強化する必要があると考えられる.

例2は「$ N1$$ N2$に良い」(情緒名:《好ましい》)に適合した節である. 《喜び》と《好ましい》の情緒は,文脈によっても揺れがある.「良かった」の 含まれる節は8節あり,そのうち4節は正解タグに《好ましい》が含まれるため, 一概にパターンへの情緒属性付与の間違いではないと考えられる.例3も《喜び》 と《好ましい》の情緒の揺れが現れていると考えられる.

例4は《嫌だ》と《恐れ》の揺れが見られた例である.「$ N1$$ N2$が恥ずかし い」に適合したパターンに適合した節は8節あったが,そのうち6節は正解タグに 《嫌だ》が含まれている.



平成19年3月12日