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「動詞で構成された連体修飾節V+名詞Aの名詞B」型名詞句の表現におけるVの係
り先の体系として,「A係り」,「B係り」,「AとBの両方」,「範囲外」の4通りが有る.この自動判定手法を安井らは提案した[1].しかし,テストに用いたデータの信頼
性が未確認であったため,評価実験の結果が不確かなものとなっている.また,
係り先データとして自然言語処理分野では,京大コーパス[2]が広く使われている
が,京大コーパスでは係り先があいまいなものを無理に一方に指定しているので,
そのまま用いることは不適切である.
そこで,京大コーパスに新たに人手で係り先付与を行い,京大コーパスと係
り先が一致したものだけで係り先データを作成すれば,精度の高いデータになる
と予想される.
本研究では,上述の考え方に基づき精度の高い係り先が付与された「V+AのB」型名
詞句の作成を行い,そのデータをテストデータとすることで,安井らの提案した
方法の評価を行う.
本研究の構成は次のようになる.まず,第2章では研究の背景について述べる.次
に第3章で,係り先データの作成について述べ,第4章で,作成データを用いて安井
らの提案手法の評価実験を行い,第5章で考察を述べる.最後に,第6章でまと
めを述べる.
平成19年3月25日