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安井らの提案手法

「V+AのB」型名詞句のVがAとBのどちらに係るのかを判定する自動解析手法 を安井らが提案している[1].安井らの提案手法は6つの個別解析方法を信頼 度(ある解析方法が適応される時に,正解が出力される確率)の高い順に決定 リストとして統合したものとなっている. 6つの個別解析方法は以下のようになっている. VPM方式で用いる結合価文法は,[3]に収録されている.VCC方式で用いる格関 係の共起頻度は,新聞記事などから収集可能である.IPS方式の特殊記号は, トレーニングデータで出現した(「」,『』,``'')とする.

6つの個別解析方式 の信頼度は,CBS方式が78.7%,AAC方式が76.3%,IPS方式が69.0%,EPA方式 が65.5%,VPM方式が62.6%,VCC方式が56.8%である.ゆえに,決 定リストはCBS,AAC,IPS,EPA,VPM,VCCの順となっている.ここで,各方 式は適用条件が有り,出力が無い場合があるので,適用される解析方法が無 かった時は,デフォルト規則(「A係り」)が適用される.

この手法の評価実験の結果は90%の正解率になったと報告されている.


平成19年3月25日