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おわりに

本実験では,波形接続型音声合成で任意の合成音声を作成するために音声が収録 されているDBに木に基づくクラスタリングを行い,DBの音素を音響的に似ている とみなせるグループにグループ化した.

波形接続型音声合成の素片選択の時に,クラスタリングされた情報を用いること で素片選択時の条件が緩和され,作成できる音声が増加したが音質の劣化が懸念 されるためにオピニオン評価実験と対比較実験の二つの聴覚実験を行った.

聴覚実験の結果,オピニオンスコアで3.7という値が得られた. クラスタリングにより条件を緩和したことで波形接続型合成音声よりも多少オピ ニオンスコアが下がったものの自然性の高い音声が作成でき,任意の音が 作成可能であることがわかった.

今後は,木に基づくクラスタリングにアクセント位置を考慮に入れるなどの検討を行い, より自然性の高い合成音声の作成を目指したい.



Ryo Yamagata(2005) 平成18年5月8日